2014年1月8日水曜日

掃除機ネタVol.2 「軽さについて」

先日の掃除機の記事(Ergorpido Lithium)について、思いのほか主婦&主夫友、Blog友から反響がありました。主にFacebookでシェアしたのですが、中には素早く同製品を発注された方も!
(私はメーカーの中の人ではないので、営業成績とか全然カンケーないですけどね)

自分が想像していた以上に、コードレス掃除機について購入を前向きに検討していた方がいたのです。メインではキャニスター型(横長の本体から長いホースが出ている一般的なタイプ)を持っていて、サブとしてコードレスを使ってみたいという方も複数いるようでした。

実は、私自身も新居に引っ越してきて以来、ずっとD社の最新のキャニスター型を買うぞとココロに決めていたんです。ところが、ココロ優しいご近所友人が使わなくなったE社のErgorapido(絶版機種)をお借りして以来、コイツの使いやすさのメリットにココロがゆらぎ、結局は、同社の最新機種を単独指名買いするにまでいたったわけです。


さて、そんな私の状況はコレくらいにして。

いただいたコメントの中で、「ビビビ!」と来たご意見を紹介します。

敢えて女性の視点から言わせてもらえば、情報が欲しかったのは重さです。重くて操作しにくい掃除機使うのがいやになってしまうので、私は選ぶ際に一番の基準にしています。

海外メーカー品は、欧米人を基準にしているせいか、軽量を謳っていても小柄な日本人女性には重く感じる物が多いです。」


これ、私の思考回路の中には入っていない要素でした。
男性目線でいうと、「軽さ」というのはプライオリティが低かったんです。


【掃除機に求められる軽さとは】

市販のコードレス掃除機を全部試したわけではないのですが、それなりに売り場ではしょっちゅうウイーンウイーンと各社の製品を動かしたこともある自分が、現在所有するE社製品と比較しながら個人的見解として論じてみます。(なので、あまり鵜呑みにはせずに、ふ〜〜んと軽い気持ちで読んでみてください)


私が思うに、軽さとは、以下の3つの要素があるかと思います。


1) 本体そのものの重量

詳細な説明は不要ですが、単純に秤で計測できる本体重量のことです。
持ち上げただけで感じられるのはこの重量です。当然軽い方が疲れにくいわけですが、後述しますが、使っていて本当に軽いのはこれ以外の要素も多いに影響します。



2) 重量バランス

コードレス式には、大別すると、持ち手に近い位置に本体の主要パーツ(モーター、ゴミケースなどの重量物)があるものと、ブラシ先端の吸口部により近い位置に主要パーツがあるものに分かれます。
つまり、重量物が上にあるのか下にあるのかっていう違いです。

床部分を走行させる使い方であれば、重心が低いほうが手元が軽くなり、片手でもスイスイ動かすことができますね。掃除機というのはただ水平に動かしているだけではなく、持ち手を上下左右に動かすことが多いので、手元が軽いことが非常に優位であるのは想像にかたくないでしょう。
しかし、あまりにも重量物の体積が大きいと狭いところには入りにくいというデメリットも生じてきます。

反対に、もし重量物が一番上(手元近い)にある場合、いくら本体重量が軽くても常に重量のあるハンドバッグを持ちながら運転しているような感覚になるでしょう。


3) 使用用途別の「運転時の軽さ」

掃除機というのは、主にたたみやフローリング、じゅうたんなど床部分を前後に転がすようにして使うものですが、時としてエアコン、窓のサッシ部分、ブラインドなど、本体を持ち上げて水平に使ったり、時には吸口部を上に向けて使うことがあります。

何が言いたいのかというと、
メイン機として使う頻度が多くなればなるほど、床掃除が大半だということです。
サブ機は、床掃除よりも、前述のちょこまかした部分や目線以上の高所など、本体を持ち上げながら使い続けることが主な用途でしょう。

ここで、メイン機として使う場合の軽さに求められるのは、

・吸口部(ヘッド部分)の走行抵抗が低いこと
ブラシ部分の形状、材質にも影響がありますが、今回E社の新機種に換えたことで、タイヤに相当するローラーがかなり幅広・大径に変わっていたことが判明。コレがかなり効果が高い改善ポイントだと実感できるほどでした。

・回転ブラシのパワーが強いこと
回転ブラシがあるものは、前進方向にローラーが回転します。この回転力が強くて掻き出す力が強いと、回転ブラシが前へ前へと推進してくれるので、掃除機を押す力が少なくてすみます。反対に吸口部を引く時はその回転力が抵抗となってしまうのですが、実際は、引く時にはあまり腕の力は必要ではなく、自身の姿勢を後ろに傾ければ、大抵の場合は引くためのストレスはほとんど感じられないものです。

つまり、コードレスをメインでも使いたい人は、回転ブラシがパワーが強いもの、回転ブラシの後方に付いているローラーの大きさ・接地面積の大きい(=大径で幅が広い)ものを確認すると良いかと思います。


これとは反対に、コードレス掃除機をサブ機として使う場合、
軽さとは、ズバリ本体重量そのもの質量のみです。
用途によっては回転ブラシも必要ではないし、走行抵抗を低減するパーツも存在するだけ重量を増してしまう要因なので、潔く付け替え可能なノズルだけでもいいかもしれません。


さて、長ったらしく3つの要素を述べてしまったのでありますが、
お待ちかね(誰がじゃ?)! 個人的比較考察を検証していきたいと思います。
(※知らない人のために、私のもう一方の自転車Blogでは、比較考察大好きヘンタイさんなのであります。たとえばコレとか)

沢山研究したわけでもないのですが、代表的なコードレス掃除機を3機種に絞ってみました。


A.  Electorlux Ergorapido Lithium 
 (以下Ergorapidoと記述)定価:39,800円
よりハイパワーな上位機種のErgopowerもあります。でもLithiumは買ったばかりですしネ。またErgopowerは2in1タイプではないので、完全に床掃除のみになります。

B. Dyson Digital Slim DC45モーターヘッド
(以下Dysonと記述)定価:59,800円
やはり、比較検討の代表格はコイツでしょう。オプションパーツによって価格帯に幅がありますが、最上位はあまりにも高い(なんと79,800円なんてのもある!)ので、ベーシック版をチョイス。DC-62シリーズは発売されたばかりで全般的にお高めですね。

C. マキタ 30/15ターボ 通販生活バージョン
(以下マキタと記述)定価:13,230円
※なにかとユーザーが多いようで、そのコストパフォーマンスから庶民の味方的な存在。実はものすごい種類が多い!





では、上記にあげた【掃除機に求められる軽さ】の3要素で見てみましょう。
個人的見解で☆ランクで評価。(満点は☆3つ。総合評価は☆一つ10点で計算)




1) 本体の重量


A. Ergorapido 本体2.52kg(実測値)☆☆
2in1という特徴的な製品のためハンディ使用なら1.1kg ☆☆☆
     
B. Dyson 本体2.3kg  ☆☆
付属品を含まない本体のみ1.3kg ☆☆☆
(ハンディ使用で、ミニモーターヘッド付けた状態の重量は1.3kg以上だけど詳細は不明)

C. マキタ 本体1.3kg  ☆☆☆
なんといっても軽さが売りですからね。



2) 重量バランス

A. Ergorapido 
  床メイン使用 ☆☆☆
  ハンディ使用 ☆☆☆
ただし、親機と子機の合体したままで床よりも高い高さの掃除をするのは無理無謀。
そのためにハンディタイプに変身できるのであります。
     
B. Dyson
  床メイン使用 ☆
  ハンディ使用 ☆☆☆
床メインで使用する場合は、重心が上にあるので実重量を感じてしまいます。本体より吸口部を上方向に向ける時などは重量バランスが逆転しますので、ハンディ使用には重宝すると思われます。

この絵の通りですね。
しかし、水平や上方向に持つにはかなり腕力が必要になりそう。 

C. マキタ 
  床メイン使用 ☆
  ハンディ使用 ☆☆☆
基本的にDysonと評価は同じ。
床メインで使用する場合は、重心が上にあるので実重量を感じてしまいます。
ただ、本体より吸口部を上方向に向ける時などは重量バランスが逆転しますので、ハンディ使用には重宝すると思われます。



3)運転時の軽さ

A. Ergorapido 
  床メイン使用 ☆☆☆

 旧バージョンのヘッド部裏に付いているローラー部に注目!

 新機種のLithiumになってローラー部が飛躍的に大きくなりました。
ローラー部が大きくなりゴム製のタイヤになりました。最後部の突起した形状がなくなったことで回転抵抗が少なくなり、毛足の長いじゅうたんでも、滑らかにヘッドを引くことができます。
欲を言えば、このローラーの軸受けがシールドベアリングであれば、余分な隙間もなくなり髪の毛の詰まりを低減することができるでしょうね。(って、そんなところにはコストかけられないのか)
また、旧機種に比べ吸引力が向上しただけでなく、ブラシ回転も強力になったようで、前方向への推進力が飛躍的に伸びてます。からんだ髪の毛等をカットして吸引するブラシロールクリーン機能があるので、絡みまくって回転数が激減するトラブルを未然に防ぐのも非常にミリョクテキ!!(回転ストップするほどからんだ経験複数アリ。。。)

B. Dyson
  床メイン使用 ☆☆☆
旧機種のDC35に比べ、ヘッド専用モーターの出力が2倍になったそうです。


ただし、この「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」というのは、首振り部分までの長さが前後に長く、小さな隙間に首突っ込んで吸い込むには難儀しそうかなと心配ですが、実際はどうなんでしょうか?


そのため、小型のモータヘッドも付属しているそうです。


C. マキタ 
  床メイン使用 ☆
辛い評価かもしれませんが、回転ブラシの無い単純な作りなので、走行時の軽さには効果無しとしました。

回転ローラーも非常に小さいので、段差を乗り上げる力も弱いのです。


【総合評価】


<床使用時>


<ハンディ使用時>



※Ergorapido, Dysonのハンディ使用時の運転の軽さはマキタ同様に☆一つとしました。
  
もしかすると、非常に偏った比較論かもしれませんが、自前のErgorapidoは、2in1という特徴からして床使用でもハンディ使用でもメリットが多いと言えます。
それでいて、本体にワンタッチでセットするだけなので、付属パーツがバラバラになることがなく片付け方も非常にスマートです。

また、既にメイン機として所有しており、ハンディ専用として使うのであれば、割り切ってマキタという選択もありだとおもいます。コストパフォーマンスは抜群です。


まとめ
どの掃除機も全ての点において満点となるものは存在しません。
どんな使い方をするのか、何を重要視するのかによって選ぶ機種が変わってきます。
今から考えると我が家の使い方は、毎日床のホコリを取るのがメインな仕事でしたので、Ergorapido Lithiumのパワーとバランスがピッタリだったことになります。
kakaku.comのTREND NEWSでもかなりの高評価のようでした。

今回は重量面に割り切って評価してみましたが、他にも電池性能、本体の置き方、ゴミ容量、総額のコスト、フィルター性能などさまざまあります。
何にこだわるかは本人次第! 
いろいろこだわって、個人にとっての最適な逸品をチョイスできたらシアワセですね。







〜 余談 〜
実は、ウチにもハンディ専用機が存在してます。
軽量なハンディなのに、ノズルが付いている隙間専用機でありました!
エアコンのフィルター部、TVの上やオーディオ機器の上など、まるで古来のほこりはたきのように自由に使えます。
普段はメインのErgorapidoを毎日使いますが、2,3日に一度の隙間系の掃除にはコイツが活躍するのです。

2 件のコメント:

  1. 掃除機について調べていたら
    このブログにたどり着きました。
    雰囲気だけの考察ではなく
    極めて論理的な考察で非常に参考になりました。
    ありがとうございました。

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    1. 匿名さん、
      わざわざコメントまで残していただけるなんて光栄です。
      「極めて論理的な考察」だなんて!!
      こんな駄文もきちんと読んでいただけたようですごくウレシイです。
      当Blogは単なる主夫の戯れ言Blogですが、たまーに、こんな考察も書いてみたくなるのが私の性格なようです。また機会があればお立ち寄りくださいね。

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